子をもって知る子の恩

「子をもって知る親の恩」じゃないのといわれそうです。
有島武雄という作家の「小さきものへ」という小品がありますが、そのなかに、子どもは親に恩など返さなくてよい、もしもそういう感謝の気持ちがあるなら、それを周りの人々に向けて欲しいという一節があります。親の恩は、見返りを求めてのそんな、ちいさな愛ではなく、もっともっと大きなものだと語る場面です。

かっこよすぎますが、親になるとある日実感します。
わが子からすごくたくさんのものを返してもらっていることを。

子育ては大変です。突然の病気、けが、そのたび毎に、はらはら、ドキドキ。気の休まる間もありません。入学しても、お勉強、お友達関係・・・、やがて反抗期だ、受験だ、なんだかんだと、子育ては苦労の連続です。出ていくお金も半端ではありません。

気がつくと、若い頃、夢みていた甘く、スマートな家庭生活とはちがいます。汗と涙まじりの、それこそ髪振り乱すような必死の毎日の連続です。だから子どもなんて要らない、夫婦二人だけのほうがよい・・・という若い方々もいないわけではありません。

でも、そう、でも、ある日、しみじみと子育てのなかから、かけがえのなさ、自分のすべてを与えたくなる気持ち、子どもを通して知るたくさんの人とのつながり、そうした充実感、生活感、人生観に、親として子どもから実にたくさんのものを経験させられ、教えられ、与えられていることに気がつくのです。まさに「子をもって知る子の恩」です。

子どもが成人したときには、もう十分に子どもから恩は返してもらっているのかもしれません。だからこそ、その恩は、親だけにではなく、もっと広く、もっと大きく、自分の周りに向けて欲しいといえるのかな。

2008年05月21日 09:45 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

もうすぐ1歳2ヶ月になる息子がいます。この4月から保育園に通いだした途端、発熱を繰り返すようになり、5月は殆どお休みしました。
私の仕事も休めないし、帰れば看病。夜中も氷枕を変えて・・・と体力的にきつい日々が続きましたが、穏やかな寝顔を見てると疲れなんて無くなってしまいます。
元気になってくれば、こちらも元気になってきます。

「子供は存在自体がスバラシイ!!」
って大声で叫びたいくらいです。
でも、その子供を必死の思いで産んだ私も少しだけ褒めてあげたいなぁ。

Posted by: ゆうとママ | 2008年05月30日 10:26


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